「…………ほんとだ」
「だろ。寝ようと思ったらなんか横から風を感じて、見たらこの穴があった」
「ちょっと、やるじゃん蒼羽!じいちゃんの言う住まいってきっとここだよ!」
普通の木と土の間より少しばかり大きい穴。
そう、ちょうど人ひとりが通れそうな………。
「よし、じゃあさっさと入るか」
蒼羽がなんのためらいもなく穴に上半身をつっこむ。
「ちょ、置いていかないでよー!!」
あたしもカゴを急いで取りに行き、もうすでに姿の見えなくなった蒼羽のあとに続く。
「うわぁ、すご………」
確かに大きいご神木だったけど想像を遥かに超える広さだ。
木の中にこんなスペースが作れるなんてね。
じいちゃんの知り合いって一体何者なんだろうか。
いや、それよりもだ。
もしかしなくてもこれって不法侵入じゃないの?
………あいさつはしとかないとまずいよね。
とりあえず蒼羽を連れ戻さないとだめだ。



