暁の色に染まるとき。



影になっているところに2人で座り込む。


そしてさっき頂戴したりんごを蒼羽と共にガブリッ。





「これうまい」





もしゃもしゃとあたしの分も奪って食べている蒼羽を横目に、あたしは手紙を取り出し、読み始めた。



あたし達宛の、じいちゃんからの手紙。





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美紅羽‹ミクハ›、蒼羽。



わしはどれくらいお前たちと生きていけるのか分からない。



だからわしが死んだ後の道しるべを残しておこうと思っておる。



わしがいなくなったこの村でお前たちが生きていくのは酷なことだろうからな。



まずこの村で住み続けるのは不可能だろうから、新しい住まいについてはわしの知り合いを頼りなさい。


一緒に地図を同封しておくから。



まぁ道しるべといってもこれぐらいで、後はそこでなんとかなるだろう。



じゃ、二人とも達者でな。



PS

二人とも。
ネックレスだけは絶対に外すべからず。

常に身につけておくこと。



               祖父より



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