暁の色に染まるとき。




「蒼羽ーーー??」




あたしが入ったときにはもう姿が見えなくなっていたけど……。

どこにいったんだろう、我が弟は。


仕方がないので、何度か繰り返し名前を呼んでみる。

するとどこからかガサガサと音がした。





「姉ちゃん、うるさい。こっちだよ」




あたしから少し離れた位置でひょっこりと蒼羽が顔を突き出しているのが見える。


 


「うるさいって、あんたねぇ!っていうかどこから顔出してるの」




そう言いながらあたしもそこへ行く。





「ちょっといろいろ探ってたら、部屋みたいなの見つけた」





薄暗くてよく見えなかったが、目を凝らせば確かにそこには部屋の入り口のようなものがある。


でも今はそんなことどうでもいい。

もしかしたら誰かいるかもしれない。





「よし、入るよ蒼羽」





あたしたちはその部屋に足を踏み入れた。


そう、これがすべての始まりの一歩となるなんてまだあたしたち姉弟は気付くわけもなかった。