そのコートの向こうで、君が待ってる。








そう、いつだって結愛は
諦めなくて妥協しなくて、格好よかった。











それに憧れてから、私はめちゃくちゃだ。
なれもしないものに、なろうと思ってしまったから。











……そんなこと、本当は分かってるんだ。
私は何をしたって結愛を越えられないと。
彼女と私の間にある、薄くて本当は分厚すぎる差。






その差は、もう取り戻せないと。











ああ、あなたがもし。
もしも、もしもね?
このチームにいなかったのなら、
私がエースだったと思う。






    
あなたがいたから、
私はここにいるの。
あなたがいなくなれば、
私はそこに入ることが出来るの。











その格好よさが、
ほしくてほしくて堪らなくて。
君の事が、一番嫌いで好きで
認めたくなくてでも尊敬してる。









どうしようもなく、
この気持ちは年月と共に減るどころか増してくの。
私は、ここにいたくない。







だけど、あそこに入るパスポートも、
持ち合わせていないんだ。