「じゃあ、冬季の大会のメンバーを発表します」
私たち11人は、
不格好な円を描いて、コーチを囲んでいる。
そんなに、もうこの発表は緊張しない。
自分の名前が来るかも、っていう淡い期待は
2回目にもう切り捨てた。
羅列される自分の名前のない
その名前の列をただ、なぞっていく。
また今回も、変わりない。
溜め息よりも、先に嫌悪感が溢れる。
どうしたら、強くなれるんだろう。
これ以上、何を磨けばいい?
結愛みたいになるために、
サーブだって工夫してきたし、
スパイクは、使いこなせるように練習した。
その甲斐あって、
強さは結愛と同じくらい、のはずだ。
何をしたら、私は結愛と同等になれるのだろう?
私と結愛のの差は、
薄い弾力のある膜を挟んでの距離だ。
その膜さえ、破れれば。
突き破れたのなら。
私は、結愛になれる。
結愛みたいに、なれる。
……いつになったら、その時が来るのだろう。

