昼食を挟んでもう1セット。
希子が復帰して1ターン。
もう1ターンは、私が入った。
相手のスパイクを2回止めることに成功。
ブロックの技術が物を言い、助かった。
スパイクも2本打って、1本はカットされ
1本は弾かれた。
そしてラスト。
14-18。
4点差でリードされていた私たちに
ハーフの女の子のクイック攻撃が振りかかった。
14-22。
勝てそうにないところにまで、引き離された。
そのクイック攻撃を
後衛の誰かが、少し弾きながらも拾った。
そのボールを追いかけて拾ったのは、結愛だった。
「夏希!」
その全身全霊込めた声に私の背筋が延びた。
高くて打ちにくくて
少し後ろ目のボール。
結愛の声が、頭の中で響いた。
本気を、出せ。
私の、本気。
このボールをどう繋ぐか。
どうしたら、本気と思ってもらえるか。
1つしかない。
そんなの、1つしかなかった。
素早く後ろに下がって体制を整える。
タイミングを待って助走。
ネットから少し離れた所、バックスパイク。
少しずれたのがわかった。
まだ高すぎるトスにはなれていない。
でも、慣れとかの問題じゃなくて
私の本気の問題だった。
少し体が落ちながらの、高いトス。
手を振り上げて、思いっきり叩いた。
アウト、ぽかった。
脱力してしまった。
こんなに、考えてもアウトで決めきれなかった。
もしかしたら、ひょっとしたら
ONだったかもしれないけど
その時はアウトの判定だった。
その後、粘ったものの負け。
実りのある練習試合になった。
結愛の、一言までは。

