第3試合目、希子の調子が狂った。
スパイクを3本外した時点で、私は監督に呼ばれた。
「希子の代わり、頼むぞ」
「はい」
またもや、希子の手を合わせて
コートに入った。
ラストの前衛。
凛が隣から出る、サーブが狙われやすいところ。
思った通りに凛がいたがわに
ボールは飛んできた。
この手のボールのカットはしつくした。
丁寧にあげれば、ちょうどよく凛の手に収まる。
となれば、いる場所は関係ない。
「ライト!」
結愛がいない前衛だからこそ、
ライトの私にボールが上がった。
バックトスからだ。
成功したらしく、バックトスは
打ちたいと思う場所目掛けて空中を進んでいた。
きっちりミートをかけて前目に落とす。
ボールは落ちて、私への応援が聞こえた。
そこから、またサーブ。
今回は3本サービスエース、次でネットにかかった。
その後にリベロの万鈴と交代。
次のターンで試しに風華が入った。
でもまた、途中で私が入る流れになる。
次はスパイクを打たずに試合終了したけれど、
お見合い一回のミスで済んだ。
ただ、お見合い自体はあまり良くないため反省。
試合は25-19。相手に6点差で勝った。