そのコートの向こうで、君が待ってる。



 
第1試合目。
今日は練習試合ということもあって、
1セット先取で回していく形になった。





何回でも交代オッケー。
ジャッチは、普段通り。




スタメンが中に入って円陣を組む。





「行くぞ、東大和ファイト!」




「「おー!」」






どこにでもありそうな掛け声と共に
サーバーが、用意を始める。





レフトの美野里からだった。
確実なフローターサーブが
相手コートに吸い込まれていく。






ビデオを見ると分かることだが、
美野里のサーブはとても速い。





回転もかかっていて取りにくい。
コースもいい。
5点連取で滑り出しは好調。






私たち応援は、美野里に向かって声を張り上げる。





「ナイサー、入るよー!」






ネットにサーブがかかって、
相手にサーブ権交代。





相手からのサーブを上げて、
結愛に凛がボールを送る。




結愛の体がしなやかに動いた。






ボールに吸いつけられるように、
一切無駄のない動きで
相手コートを見下ろす。





見つけた穴を狙って、一番高い所で
ボールをミート。
彼女の手から放たれたボールは地面に
恋い焦がれてすごい勢いで落ちていく。






拾われたが、相手の陣形は乱れて
こちらがわにサーブ権が戻ってきた。








そんなこんなで、第1試合目は
結愛のスパイクと、サーブの安定で
勝利。






あまり勝てない相手だけに、汗の玉の隙間から
彼女たちの笑顔がのぞく。