「この紅茶、美味しくないわ。入れ直してちょうだい」




「このシフォンケーキ、上が焦げているじゃないの。作り直してちょうだい」




「肩が凝ったわ。揉んでちょうだい」

 


 そう文句を言えば必ず彼は笑顔で



「畏まりました、アリシア様」




 という。



「何でも致します。だから、どうか、私を見捨てないで下さい」



「私は拾ったものには最後まで責任を持つわ。安心して私に尽くしなさいな」