雅目線

「お姉ちゃん」






誰かしら?


「どうかした?」


爽他が私の頭を撫でながら聞いた

『誰かの声が聞こえてきて』

「なんて言ってたの?」

『お姉ちゃんって』

「それじゃあ姫ちゃんかもね?」

『姫…そっか。見守ってくれてたんだ』


「泣かないで」


『えっ』


私はいつの間にか泣いていたらしい


頬に伝う涙はしょっぱかった

「俺がこれからは君のことを守るから」

『爽他ありがとう』