残虐姫

雅目線

『んっ私…』


あれ?ここって


姫の部屋


はめられたな

どうりで映画館ガラ空きなわけだ


さっ窓からでよ

バサッ


えっ


カーテンを開けるとまさかの鎖

えっとじゃあ緊急用の通路をここは姫と私しか知らないはずだし


一つの本を押したら


ガラガラ

えっ

ドアノブがない…


ここも見つかったってこと?


ッチ

んーじゃあ普通にドアから出るか


ガチャ




ガチャガチャガチャ


あれ?

『あかない』


何故だ…


ここにいろってこと?

まぁいいやここにいたらいつか来るだろ

はぁー

めんどくさいな

ガチャ

えっ

いつの間にか空いたドアの音どこかと思うと緊急用の通路

そして緊急用の通路から出てきたのは

『ママ』


アァ私は貴方に二度と会うつもりはなかったのにどうしていつもこうなのだろう


「雅」

あっばれてるんだ

まぁいいか

『ここから出して』

「話をしたいの…」

今さら何の話をするの?
あの時言ったじゃない


姫じゃなく私が死ねばよかったと

『私は無いわ話すことなんて』

そう言うと静かに涙を流したママ

アァ気持ち悪い


こんな場所から早く立ち去りたい

でもここには出口なんてない

腹立たしい

『気持ち悪い』

いつの間にか声に出ていた言葉

ママの反応を見てみると

まだ泣いていた

いい加減にしてほしい

今さら何のようなのか知らないけど話すことなんて一つもない

私達はもう昔みたいには戻れない

『泣いてないで早く出してくれる?』

「お願い話を聞いて」

ッチ

『私は失敗作なのよ?話したくないでしょ?』

「それは『言い訳は聞きたくないの』…」

はぁー

『もういいわ寝る』


バサッ

私はベッドに寝転がり目を閉じた