「今から真面目な話すっから、ちゃんと聞けよ?」
「真面目な話?なに?」
「俺はお前を馬鹿にすんのすげー好きなんだよ」
「はあ!?どこが真面目な話なの!?」
「うっせーな。ちゃんと聞けって言っただろ」
あいつに抱きしめられてて顔は見えないけど
きっといま眉間にしわ寄せて嫌な顔してる
そう思うとちょっと面白くて
見えないところでつい、顔が綻んでしまう
「お前は馬鹿でポンコツで単純だし
食い気はあるけど色気は全くねーし」
「え、なんか馬鹿にしてない?」
「けど俺は逆にそれが自然でいいっつーか
はっきり言えば、お前が好きなんだよ」
「えーと…」


