キオクノムコウ

「ごめん!古川さん!いやーすっかり寝坊した…」

林田くんだ。

「いいよいいよ。間に合ってよかったね!!」

「ほんとにごめんな!お詫びに購買のパンでも奢るよ。」

「ほんとに!!やった!!」

「嬉しそうだなー」

そう言って林田くんはあははっと笑った。



…だめだ。

あの2人に言われたせいで変なことを考えてしまう。

今までなんてことなかったのに。

急にかっこよくみえる。

「古川さん?どした?」

「なんでもないよ!!」

顔、きっと真っ赤だ。