「レミ?そんな所で座って何してるんだ...?」
嘘でしょ?
そんなはずないじゃない
さっきパパは交通事故で……
「レミ。おいで、パパのところに」
は?
なに言ってるの…?
いつもそんなこと言わないじゃん…
「……パパ?なんか変だよ」
「なにも変じゃないだろ?ほら、レミ。ここにおいで。パパのところに。」
「だって…パパは交通事故で死んじゃったんでしょ…?な、なんでここにいるの…?」
「レミ、なに言ってる?もしかして知ってるのか?」
は……?
知ってるのかって何、それ。
「意味わかんないよ…!!」
これはパパの幽霊?
私パパの幻覚でも見てるの?
何これ…
怖い。
「レミ…混乱するのも訳ないよな。だって、だいすきなななこおばさんが死んじゃったんだもんな。」
え…?
何言ってるの…?
「え…?死んじゃったのはパパじゃないの?」
「レミ何言ってるんだ。パパはここにいるだろ…?それより、ななこが死んだって誰から教えてもらったんだ?」
「まってよ、意味わかんない。私はさっきななこおばさんから電話で、パパが交通事故で死んだって…!そう聞いたの!!」
今にも泣きそうだ。
怖くて、でもパパが死んでないって分かった安心で、不思議な感覚。
「それは不思議なことが起きたんだな。でもその電話がかかって来た頃にはもう、ななこは死んでいたはずだよ?ななこは朝、交通事故で死んだからね。」
じゃあ、さっきの電話はなに…?
私が電話に出て聞いたことはなに…?
確かにあれはななこおばさんだった。
イタズラとは思えない。
あれはななこおばさんの…霊なの…?
考えれば考えるほど身震いする
体がかってにぶるぶる震えてる。
何かが怖くて涙が流れてくる。
「レミ、大丈夫。ココアでも作ろうか」
「うん……」
パパ、割と冷静だった。
