花菜ちゃんにその話をしても、ふざけてしか返してこない。本気にしていないのだろう。
でも、私には、わかるんだ。だって、同じ、恋する者同士だから。花菜ちゃんを好きになるのは、すごくわかる。だけど、かなちゃんや、武広といると、傷を癒すどころか、抉られているような気がしてくるのだ。

ついには、辛すぎて、距離をおくようになった。普通に話しはするけれども、移動教室を一緒に行くことや、休み時間に体育館で遊ぶことは、一切なくなった。

花菜ちゃんも気付いているのかな……辛いよ…

助けて……

武広…抱き締めて………


そんなぐちゃぐちゃな気持ちのまま、いつも通りに翼くんとのLINEを開いた。

今の気持ちを素直に打ち明けてみた。
「辛いよ。助けて。」

「お前にはたくさんの仲間がいるだろ!いつもの元気はどうした?いつも、前向きに頑張ってたじゃねぇかよ!俺だってお前の仲間だからこんなヤケになって言ってんだよ!笑ってみろよ!きっと心からの笑顔がそのうち出てくるはずだから!」

その言葉のおかげで、私は、笑えたの。今でも花菜ちゃんと仲良しでいられるのは、翼くんのおかげなの。ありがとう、ありがとう。何回言っても足りないけど、ありがとう。