それから、3週間、もうすぐ冬休みだというときに、休み時間に王様ゲームをしていた。
くじ引きで決められた王様の命令は絶対に聞かなければならない。
歩との関係を友達に戻して、心がまだ、少し、恐怖を覚えている私の心には少し、ホッとさせるものだった。

「王様だーれだ?」
「はーい!花菜でーす!」王様は花菜だった。
「じゃあ、2番と5番、ハグ~」
ゲッ私、5番じゃん。。
「俺、2番」
そう言ったのは、河野武広だった。違う小学校だったけれど、結構面白くていい人だとは思ってたけど。
「私、5番」

そして、ハグされると、傷を癒すように安心してこの胸の中にずっといたいと思った。
ホッとさせる魔法の胸だったのかな…
これは、恋の気持ちかな…
そんなことを5秒間位、考えていた。

って、え、?私、恋の気持ちって言ったかな?



その日から、武広のことを気になり始めた、4歩目。
少しずつ、前に進む。
ちょっとでも私らしく、生きてみたい。そう思った。

新しい人達に出逢う。
これが私のスタートライン。