武広と一緒に帰れたのは、とても幸せだった。
付き合えたら、こんなことが当たり前のようになるんだろうなぁ。と、幸せに浸っていた。

そんな風に思っていると、お父さんが酔っ払って帰ってきた。
「六花~帰ってきたぞ~」
娘が中1にもなってこんなに親バカな父親いないだろ…
まぁ、親が喧嘩するよりはマシだけどさ。

一時期、お父さんとお母さんが離婚寸前まで喧嘩したことがあった。
小学生の頃だったかな。私とお兄ちゃんが泣いて「離婚しないで」と、必死にお願いした。

お母さんが、こんなことを言った。

「お父さんと結婚したことであなた達に出会えたんだものね。そんな幸せなこと、ないもんね。わかった。離婚はしないよ。」

その言葉で今に至るわけ。
家族っていいね。
私も、お母さんに産んでもらえてよかった。


六花として産まれてなければ武広にも出会えなかった。


好きな人がいるって、幸せだね。


なんだかんだで六花でいられることが幸せなんだよね。