試合の結果を尋ねようと美帆に口を開きかけたが、やめた
美帆の後ろにいる菜々の表情を見れば大体予想できる
「奏人が負けるなんてー! 凪原君強すぎるよー… 惜しかったなぁ…」
まるで自分が負けたかのように俯いて落ち込んでいる菜々
おまけにツインに結ばれた毛先も湿気のためにストレート気味で余計元気のないように見える
「なかなか良い試合だったけどねー
最後までどっちが勝つか分かんなかったしー まさか、あのタイミングで凪原がフェイントかけるなんてねー」
朝陽が詳しく試合の内容を解説してくれるものだから、それを聞いてさらにしゅんとなる菜々
「まあ、菜々には残念だったけど咲希にとってはさぞ嬉しいことでしょうね」
美帆が得意の怪しい笑みを浮かべて私を見る
「そうだそうだー っなのに咲希ったらぼーっとしてるからね 凪原、めっちゃ女子から騒がれてたのにー いいわけ?」
朝陽がさっきの私の様子を美帆達に聞かせながら冗談めかして言う
菜々の頬がみるみる膨らんで
「なによぉー、咲希ったら随分余裕じゃない! 凪原君に咲希まで揃いに揃って…もう!!」
ぷりぷり怒る菜々が可愛らしくて見当違いな言葉に怒る気にもなれない
