「…希! …咲希! 咲希っ!」
ぐらぐらと揺れる感覚に、私の意識は目まぐるしく元の場所に引き戻された
朝陽のまたか…と言いたげな顔が私の目の前にあり、肩には手が置かれていた
おそらくいつかのように私の肩を揺さぶっていたのだろう
『…何?』
いつも通り、何もなかったかのように考えていたことをリセットして平然と答える
「っだー、『何?』じゃないよ全く!
すーぐ魂がどっか行っちゃうんだから
今日は特に戻るのに時間かかって焦ったんだけどー もう!」
デジャヴな気がしたのは置いておいて、文句を言いながらも心配してくれた朝陽に小さくありがとうと言う
「試合終わったわよ」
美帆が気だるげにこちらに向かって来ながら言った
そういえばいつの間にか黄色い歓声は止み、熱気も収まっている
