悪魔失格 – スクールカースト –

凪原は本当に期待を裏切らないほど有言実行だった


保健室で約束を交わしたあの時、凪原のくれた言葉に私は救われた


だけどそれは言葉としてであって、本当に彼がそれを実現させようとしていることが驚きだった

菜々達のターゲットいじりが始まると、凪原は見計らったように現れては、私の腕を引いて連れ出してくれるようになった

そして決まって行先は旧校舎だった

年間行事で1年に1回しか使われないようなものが乱雑に置かれていてそこはもはや物置とかしていた


旧校舎の理科室で埃を被った標本や模型を面白半分につつきながら私達は他愛のない話をした

それはまるで秘密基地のような

河口さんへの後ろめたさも相まって妙な背徳感と共に、秘密を共有した共犯者のような妙な高揚感をその場所で凪原と過ごす度に感じていた


そして私はその時間が好きだったりした



菜々達やサッカー部連中の間ではもはや、私達が完全にできていることになってしまっていることだろう

だから私は河口さんが菜々達によってどんな仕打ちを受けているのか知らない

なんて勝手なんだ

そう思う度に凪原の一言が思い出された


「みんなが仲良しは無理だと俺は思ってる。


誰かの犠牲の上に誰かの幸せがある。
だから有明はもっと、自分を大切にすることを考えろ。」