「「キャー!!!」」

女子の黄色い歓声が一際大きくなる

「あー、出た出た 相変わらずの人気だわー あいつら2人」
今で自分に向けられていた視線が一気に隣コートに映ったのを見てか、朝陽が口をへの字に曲げながら棒読み気味に呟く


お互いのボールが飛ばないよう体育館の丁度真ん中を仕切るように天井から垂れ下がっているグリーンのネット越しに向こうの様子が見える


「お前と1回この辺で勝負をつけときたかったところだ! どっちが上かはっきりさせようぜ」

ダンダンッとバスケットボールが床に跳ねる重みのある音が体育館中に響く