細い綺麗な指で私の目の端の涙をそっと拭う凪原
「人は心の弱い生き物だから。
差別やいじめなんて完全になくすのは無理なんだよ、人間が生きてる限りな。 みんなで仲良くは無理だと俺は思ってる。」
凪原の目が遠くを見ている どこを見ているんだろう すごく遠く見ている気がした
「言っただろ、有明は馬鹿な女じゃないって。 それが例え結果として、いじめを傍観してることに変わりなくても、有明はまだそれが悪いことだって罪悪感を持てるんだろ。宮田達とは絶対にそこは違う。
有明は自分のしてることに責任をとろうとしてる。有明は、ちゃんと強いよ。」
私の中の降り積もったぐちゃぐちゃの感情の山がすっと溶けていく気がした。
凪原の言葉はそれくらい今の私にすんなりと入ってきた。
例え誰かがそれを綺麗事だと言っても、私は確かにその言葉に救われた
それが偽りだとは誰にも言わせない
