悪魔失格 – スクールカースト –



しばらくして、くすぐったい感覚で目が覚める。

薄く目を開くと、有明が俺の髪に触れながら何か口を動かしていた。

有明が起きるのを待つうちにいつのまにか眠ってしまったようだ。ここ数週間、試験に向けて追い込みで勉強していたのが響いたのだろう。


有明に触れられていることに、驚きながらも心地よくて少し懐かしいような気がして眠ったふりを続けてしまった。


有明の少しかすれた声が、何かを話していたがぼうっとした意識の中ではよく聞き取れなかった。しかし、最後に一言はっきりと聞こえた。




『…どうか許して。』


有明はそう言うと、撫でていた俺の髪をはらりと指先から離した。


そして、切なげに微笑んで小さくごめんねと囁き、立ち上がって俺の前から去ろうとした。


すれ違い様に、有明の優しい匂いが鼻をかすめ、それに胸がきゅっと苦しくなった。



そして、振り返り、反射的に有明の腕を掴んでいた。