悪魔失格 – スクールカースト –

凪原のたまに見せるあの時の笑顔は、あれは本物だったと今になって思う。


彼の本物の笑顔はとても嬉しかったけど、自分以外の存在が彼の心を引き出したことを思うとなんだか心臓が痛くなった。


凪原との距離が近くなってから、今まで知らなかった自分の一面に気づいていく。


なんだかそれも含めてなにもかもが悔しくて、私はどうしたらいいんだろうかなんて自問自答を繰り返している。



嫉妬。 執着。


そんな感情知りたくなんてない、知りたくなんてない。




はっと我に帰ると、そこは相変わらず陰気な理科室で、ポツンと私一人だけがいた。

コポコポと清浄器が音を立てる水槽の中を悠々と泳ぐ熱帯魚の群れがぼんやりと光っている。


野生動物のはく製達が冷たい眼差しでこちらを見ているような錯覚に陥る。


頰の涙は冷たくなって、先ほどよりも大きな染みを机に広げていた。