「…これ、サッカー部のタオルじゃん。なんで、咲希が…あ!」
なるほどねぇ、とでも言うように、にひひと不敵な笑みを朝陽が浮かべる。
サッカー部という単語を聞きつけて、菜々や美帆はもちろん、更衣室にいる他の女子達までがこちらをちらちらと興味深そうに見てきた。
3人がそのタオルを食い入るように見つめて、目ざとく刻まれた数字を指差す。
「10…ってことは…!!!」
朝陽の声とともに、3人が口を開きかけたとき、着替え終えた私は油断した朝陽の手からするりとタオルを奪い取って、更衣室を走り出していた。
「ちょ、さ、咲希!!!」
朝陽の大きな声が廊下中に響き渡ったがその声さえも振り切って走りぬけた。
