凪原が抱えてるものがどんなものかだなんて私には分からない
彼の瞳を曇らせているのが誰かなんてそんなのどうだっていいんだ
だけど、
あれは私が見たかった色じゃない
あんな悲しげな顔は2度とごめんだ
だから、そんな顔できないくらいに私が凪原をかき回せばいい
そして、
もしそれを乱すようなものがあるなら
私はそれと
真っ向から戦ってもいい、そう思った
『…綺麗。』
光は徐々に広がり、灰色の雲の隙間から久しぶりの真っ青が顔を覗かせる
長らく見ていなかった色に気持ちが弾む
扉の方に近づいて、凪原を振り返る
『次からはサッカー…だね。』
そして少しの切なさのようなものが胸を鈍く締め付ける
眩しそうに目を細めながら、開け放たれた扉から入る光を背にする私を見つめる凪原
「俺、バスケも結構好きだけど。」
そう言って私の隣に並んでじっと空を見上げる凪原
差し込んでくる暖かい日の光をうけて、彼の黒い髪が茶色く輝く
