遠くでお母さんが泣いている声が聞こえた。 私はいたたまれなくなってスマホだけ持って家を飛び出した。 スマホは防犯用に持っただけだったから、すぐに電源を切った。 そして、足が自然とある場所に向かった。 「懐かしいな~~」 そこは社宅から歩いて5分くらいの所にある公園だった。 公園って言っても凄く狭くて、 大きなドラム缶とベンチがあるだけの、 空地みたいな所だった。