離婚前提策略婚。【改訂版】

「華乃、そろそろ帰ろう。せっかく今日から二人だけの新居に住めるんだから」

「「きゃー!二人だけの新居って!!」」


有希ちゃんだけじゃなく店長まで揃って…。


てか、こいつふざけすぎ。タイミング的にはちょっと助かったけど。さっきからわたしが睨んでるの、絶対気づいてるくせに…。まじでムカつく。


「そうね、ダーリン。帰りましょ」


引きつった笑顔。無駄に敵対心を向ける。

わたしがこんな言葉を言うなんて自分で引くわ。


「うっわ、すごい豹変!華乃ちゃんてツンデレだったの?!」


んなわけあるか!


「それじゃ皆さん、失礼します。お疲れ様でした」


おい!サラッと流すな!


「わっ!」


あいつにいきなり手を引かれる。


「ラブラブ~!」

「お幸せに~!」

「龍成さん、また来て下さいねー!」


皆に見送られるもあまりに予想外の出来事に何も言えず、わたしは手を引かれたまま店を出た。