離婚前提策略婚。【改訂版】

三流ドラマのシナリオ通りになんてさせるか。


つーか、俺がこいつらの仲をこれ以上どうこうする必要はないんだよ。

なんなら俺には関係ないくらいだ。俺は俺で好きなように動くだけ。


「いらっしゃいませ。申し訳ありませんがもう閉店…あっ、龍成さん!」

「こんばんは」

「今日もお迎えに来たんですか?!優しいなぁ」


この女、前もいたな。


「新婚だからね。華乃はまだかな?」

「今キッチンで後片付けしてると思います。あとは上がりですよ」

「そっか。ここで座って待ってていいかな?」

「どうぞどうぞ!華乃さんに伝えますね」

「よろしくな」


閉店の時間で客はいなく、店内には俺一人。

親父の件をどうしようか考えながら待っていると、照明がいきなり消えた。


「こっち。裏から出るよ」


華乃の声が聞こえ、薄暗い中歩いて行く。


「あれ、さっきの子は?」

「新婚のお邪魔だからって先帰ったよ」

「気が利くな」

「むしろいてくれた方が助かるのに」

「なんだってそう冷たいわけ?迎えに来てやったのに、何の一言もねぇし」

「え?あ、お待たせ」

「…おい」

「早く出て。鍵閉めるから」