離婚前提策略婚。【改訂版】

面倒だけど仕方ない。

キッチンに行き冷蔵庫から材料を取り出す。時間がねぇからこいつが失敗したハムエッグだな。


「あんたできるの?」

「華乃ちゃんよりは。てかそれでどうするつもりだよ。再婚なんて程遠いぞ。女は料理が標準装備だろ」

「お姉ちゃんみたく完璧な人が目の前にいると、何に対してもやる気がなくなるんだもの」


こいつの劣等感やコンプレックスの塊って、姉ちゃんが原因か?同じ姉妹でここまで違うと卑屈にもなるか。

姉ちゃんの話をする時のこの表情、いつも比べて妬んだりしてたんだろうな。

こいつの人生が少し垣間見えた気がする。


「わ!結構上手いじゃない!」

「ただのハムエッグですが」

「なによ、嫌み?」

「いいから早く食うぞ。食パンは生でいいだろ」


ザッと朝食を済ませ、会社へ行く支度をする。


「あれ、華乃はバイト何時から?」

「普段は大体九時。でも今日は休み」

「ならどうする?俺は仕事だから今出るぞ」

「ん、一緒に出る。実家に帰る」