由良を見て思わず眉間にシワが寄るのが自分でもわかる。
ダメダメ。
こいつのせいで癖づいちゃったら悲しすぎるわ。
「お前がバナナ食ってるように見えたんだよ」
「いや、ほんっと意味分かんないから」
由良の冗談か本気か分からない言葉は反応に困る。
ってかボケが雑すぎて突っ込みづらい。
「朝から血の気の多いやつだな」
「誰のせいだと思ってんの!」
「おー怖い怖い」
私が大きな声を出すとさっと避ける由良。
何から何まで腹がたつなぁ。
そう思って無視して歩くと隣に並んでくる。
から、早歩きをするとそれについてくるから、だんだんと2人して走ってしまう。
「ついて来ないで!!」
「行き先一緒!」
「じゃあ歩け!」
「走りたい気分なんだよ!」