人気のない場所へ移動して、私はやっと明奈に打ち明けることにした。
好きな人は雄くんだって。
もう別れてしまったけど、いまでも気持ちはあって、でも雄くんは学校を辞めるってこと。
怖かったけど、全部話した。
ポカンと口を開けている明奈。
「驚いた、よね」
「当たり前じゃん。
しかもどうゆうことよ!」
怒ってる。
いや、引いてるのかな?
「……ごめん。
やっぱりおかしいよね。
明奈が怒るのもよく分かる」
「そうじゃなくて!
何で黙ってたの!?
先生と付き合ってること、誰かに言うとでも思った?
それともあたしが受け入れられないって否定するとでも思ったわけ?」
「……」
「ひどいじゃん、そんなの」
「……」
「咲姫が元気なかったの気づいてた。
あたし、咲姫が1番ツラい時に役に立てなかったんじゃん……」