「何が終わっただよ。
終わってねぇよ」
「……雄くん、いなくなる」
「俺がいんだろ」
「……え?」
「あいつがいなくなったとしても俺がいんじゃん。
俺はお前から離れたりしないし、いつでもそばにいてやれる。
お前が望むなら……むちゃくちゃ優しくするし」
由良の言葉に顔を上げようとすると、頭を押さえられて顔を上げることができなかった。
びっくりして涙も引っ込んでしまった。
自分の膝に顔を埋め、呼吸を整える。
「だからお前は笑えって、な?
泣いたらますますブサイクになるぞ」
ひどいセリフ。
なのに声音は優しいから、反論する気も起きない。
どうしてそんなに優しくしてくれるんだろう。