「俺から告った。
それ以外は全部俺らだけの秘密だから」
由良はそれだけ言うと周りの人の間をすり抜け、自分の席に行った。
私もその後ろについて歩き、クラスメイトからなんとか逃れることができた。
席に行けばいつもの4人だから、他の人は入ってこれない様子で助かった。
「はぁー」
「いろいろ悪い」
ため息をついたらボソッと謝ってきた由良にバッと顔を上げる。
そして急いで首を横に振った。
「ううん、こちらこそ巻き込んでじゃって……。
それに由良から告ったとか、私のこと好きじゃないのにごめん」
由良には何のメリットもないのに、私のことを助けてくれている。
申し訳なさすぎるけど、おかげで雄くんとの噂は全くない。
「本当にごめんね」