「草の魔石よ我に従え!
これらの魔石を保管部屋へ運べ!

あなた達はこれで魔法を使うことは
私が魔石を返すまでできません
しかし、体内にある魔力はそのままなので
魔法薬学などの授業には差し支えありません」

先生はそのまま何事もなかったように、
二人の部屋を出た
先生が部屋を出てすぐ、茜はその場に
座り込んでしまった


「茜、本当にごめん…
私が頼まなければこんなことにはならなかった…
謝って済むことじゃないのはわかってるけど…」


「ううん、結衣のせいじゃないよ
私だって自分の意思で結衣に教えてたんだから
それに結衣に寮に入るように言ったのも
私なんだし…

ほら、気にしないでって言ってるじゃん!
私はただ気を張り詰めすぎて疲れちゃったから
座り込んじゃっただけなの!
笑顔、笑顔!」


茜が無理に元気そうに見せていることは
結衣には痛いほどわかっていた

それでも茜にこれ以上気を使わせないためにも
落ち込むのはやめよう、と結衣は思った