なつみかん

文化祭ー
今日はアキに一緒に回ろう、と誘われていたので楽しみだった。

「ナツはどこ行きたい?」
「お化け屋敷!!」
「じゃあ、行こっかっ!」
そんなわけで、お化け屋敷に行ったのは良かったのだが、私は重要なことを忘れていたのだった。

「思ってたより真っ暗だったね!」
「…。」
アキが声をかけても返事がないので、振り返ってみるとナツが震えていた。

「どうした?」
「私…真っ暗な所苦手で…」
「じゃあ、こうしよう。」
アキは、震えている私の手を握ってくれた。

「これなら、少しは大丈夫?」
「うん…ありがと!」

怖かったのを忘れるぐらいの恥ずかしさと嬉しい気持ちがやってきて、ナツは上手く喋れなかった。
ぎこちない2人だったが、なんとかお化け屋敷を出ることが出来た。

何かを思い出したのか、アキは赤くなって握っていたナツの手をそっと離した。
その後も、出店を回って食べたりくだらないことを話したりしていた。

もう少しだけ一緒にいたかったけど、時間が来てしまったようだ。
「今日楽しかった?」
「うん!」
「良かった〜!!あとさ…」
「ん?」
「放課後時間あるかな?」
「あるけど…なんで?」
「ちょっと話したいことがあるから。」
「そ、そっか。じゃあ、またあとでね!」

その時のアキは真剣な顔つきをしていた。
なにを話してくれるんだろ…。
あと、言うタイミングなかったな…。
(私はアキが好きだってこと。)