――――…


『あーお腹いっぱい♪』

お姉ちゃんは満足そうに
お腹に手をあてる。


『そろそろお勘定ね。』

お母さんはそう言って、
レジカウンターまで
先に行った。



『あれ……、
 タケシ君っ?』


すこし離れた席で
お母さんの声が聞こえた。


私たちもレジの方に
向かっていたから
お母さんの方に目を向ける。


『――…愛奈!
 ほら…小学校のときの!』


お母さんが私に言うと
その人は立ち上がって
私の方に振り向いた。