長いキスが終わると、 いつも異様に恥ずかしくなる。 我に返るというか、 とにかくどんな顔を していたらいいのか 全然分からないんだ。 だからいつも顔を 見られないように 勇介の胸に飛び込む。 いつもと違うキスに 戸惑いと緊張で 頭の中が真っ白だ。 体が麻痺したかのように あまり感覚がなかった。 『…愛奈、大丈夫?』 ギュっと勇介の制服を掴んで 黙り込んでいると 心配そうに尋ねてきた。 私はただ頷いた。