‐部恋。 Round 02‐



走っていく2人の姿に
プッと笑ってしまう。


「なんか…、ボールが
 大きく見えちゃうね。」


片手では収まりきれない
サッカーボールを
両手で大事そうに
抱えていたんだ。


『あのボール、
 宝物なんだって。』

「―…宝物??」

『うん。
 俺も2人に言ったんだ。
 お前らには
 そのボールは大きすぎって。
 そしたら怒られちゃった。
 「小さいボールは偽物だ!」
 ってさ。』


「公式ボールじゃないから?」

『うん。
 だから今のうちに
 本物のボール使っておけば、
 一番上手くなるはずって。』

「―…可愛いね。
 きっと上手くなるよ。」


私は勇介の顔を
少し見上げて微笑んで言った。