‐部恋。 Round 02‐



――――――…


外に出ると
辺りはすっかり暗かった。


さっきまでは
制服姿でメイプルを
抱きかかえていたのに、

今は私服に着替えて
公園に向かってる。


今日は一日中、
勇介の顔みてる気がする。

不思議な感覚だけど
やっぱり嬉しい。


ホワイトデイだし…
今日はいっぱい
甘えてしまおう!



私が向かったのは
付き合って初めて
キスを交わした日に訪れた
土管のある近所の公園。


――…


『チャリぶっ飛ばして
 そっち行くから
 どこかに
 フラフラするなよ?』


勇介はそう言い放って
すぐに電話を切られたんだ。


そんな些細な気遣いが
すごく嬉しい。


大事にしてくれてるんだなぁ
って、しみじみ感じた。