『愛奈ちゃん。
 ビックリさせてごめんね!

 《一回悲しませてからの
  サプライズ大作戦》を
 お届けしました!(笑)
 コイツは俺達から!』

工藤先輩は
私の抱きかかえるメイプルを
ポンっと叩いて
微笑んでくれた。


精一杯に涙を堪えて
「ありがとう」と伝えた。


すると部員たちは
持っている懐中電灯で
自分達の顔を下から照らして
不気味な笑顔を私に向けた。


「ちょっと(笑)!
 怖いていうか面白すぎっ」

泣けてしまいそうな
感動な雰囲気は
すぐに飛んでいって
私は大笑いだった。