『……愛奈?』 勇介の優しい声。 「――…。」 『愛奈、おいで?』 勇介の方を振り向くと 自分の鞄を地面に置いて その上に座るように トントンと叩いた。 私は鞄の横にしゃがむ。 『座っていいから。』 「――…。」 『…近く来てよ。』 私は勇介の鞄の上に ゆっくりと座った。