勇介が指差していたのは 山に向かって伸びていく 階段だった。 階段が木に囲まれているので どこまで繋がってるか 検討がつかない。 『上がろう!』 「――…言うと思った;」 『――…あ。 もしかして怖いんだ?』 「怖くはないよ。 そういうとこは 女の子っぽいもん。」 『そ、じゃあいこ!』 そう言って勇介は 私の手をしっかり握って 階段をのぼりだした。 ほんとに行くの~;? 遭難だけは勘弁――…。