難あり編集者と極上に甘い結末


 それから、レジ接客や、ホットスナックを揚げるためのフライヤーの掃除をしていると、一時間が経ち、私はバイトを上がる時間になっていた。


「お先に失礼します」

「お疲れさまです」

 12時からシフトに入っている男性スタッフに一言を残し、着替えを済ませるとお店の外に出た。

 店の外に出ると、店の外に設置されている灰皿の側で、壁にもたれかかるようにしながら煙草を吸っている見慣れた人を見つけた。

「お疲れさま」

 吸いかけの煙草を灰皿に押し付け、私の方にやって来た彼は、一時間ほど前に帰って行ったはずの岩崎さんだった。

「何してるんですか」

「え? 何って……一服?」

「どうして疑問系なんですか。大体一服って、一人で一時間もしないですよ」

 私がそう言うと、岩崎さんは「確かに」と言って少しだけ口角を上げた。

「まぁ、とりあえずこんな時間だし送るよ」

「え、いいです。近いですから」

「近いとか遠いとか関係ない。こんな時間に女の子が一人は危ないでしょ。大体、メール無視してた人に拒否権はないから。はい、来て」

「え、ちょっと待ってください」

 私の言うことを聞かず、歩き始めた岩崎さんは、隅に停めてある黒い車に乗り込む。私も、渋々助手席のドアを開けると、そこに乗り込んだ。