難あり編集者と極上に甘い結末


 〝心理描写と表現力が硬い〟〝作り物っぽい〟〝経験した恋愛が生きてないなら、誰にでも作れるただの作文だ〟

 立て続けに殴られるかのように、真っ直ぐ、強く受ける傷。その傷は深く、とても大きいけれど、私は彼に反撃する気も起きなかった。

「……そうですね、あなたの言う通りです。でも、もう三十路ですから。恋愛くらい、それなりにしてきました」

「それなりに、ね」

 どうかな、と、不審な目を向ける彼。私は、そんな彼に無性に腹が立ち、つい口を開く。

「当たり前ですけど、ちゃんと彼氏だっていました。まあ、浮気もされてたし、最終的には知らない間に捨てられてましたけど……それでも、ちゃんと好きでした。恋愛、してましたから」

 途中、勢いで放った言葉が恥ずかしくなってボリュームが落ちる。だけど、最後だけはしっかり、岩崎さんを睨みつけるようにしてはっきりと発してやった。しかし。

「沼川さん。それ、恋愛って言わないんじゃないかな」