プロローグ

春の日差しが眩しくて、桜に目を奪われてしまいそうな、青春を満喫している女子高校生が、桜の木の下で1人の男性に一目惚れする。
この出逢いが、二人の運命を左右することは、少女はまだ知らない。

登場人物紹介

東條美穂
とある学園に通う、高校1年生、明るく、誰とてでも、壁がなく、周囲から愛される、マスコットみたいな女の子。
本作品の主人公、達也の彼女

長谷川達也

文武両道で、明るい性格。学園一のイケメンで、女子からのアタックが毎日の悩み。
美穂の彼氏。

長谷川志帆

美穂のクラスメイト、幼少からの親友。

第1話

運命の出逢い。

春の日差しが眩しくて、桜のはなびらが舞う中、身支度を整える女の子が自宅の鏡の前の自分に挨拶をする。
おはよう、新しい私、今日から高校生だよ。
制服に着替えて、1回転する。紺のチェックのスカートが、ふわりとなびく。
えへへ、今日から高校生になったんだぁ、少しお姉さんになった気分、部活は、何部にしようかなぁ、友達沢山できるといいなぁ、お気に入りのピンクの髪止めをして、笑顔で、朝食をとっていると、母親が、《高校生になって、ご機嫌なのは分かるけど、時間大丈夫?》と、質問すると、美穂は、《 もうこんな時間、行ってきます》と、登校する。
わぁ、桜が綺麗、一つ背伸びをしていると、美穂の視界に1人の男子生徒が目に入った、格好いいなぁ、私と同じ学園かな?
そんな事を考えていると、美穂の方に歩いてきた。やだ、こっちきた、どうしよう、
そんな美穂に、君、桜にみとれる気持ちも分かるけど、早くしないと、遅れるよ、
俺は、長谷川達也、君の名前は?
私は、東條美穂、よろしく。
東條美穂さんか、いい名前だね、桜も綺麗だけど、俺は、君の方が綺麗で、可愛いよ、せっかくだし、一緒に行こうよと、
誘うと、二人は恥ずかしそうに桜並木の中を歩いて行った。
こうして二人は、運命の出逢いを果たした。