この世には、神、というものが、実在している。
 見える者がとても少ない神も居れば、誰でも見れる様な神も居る。
 人間のてつだいや、導きの役割をしている善良な神も居れば、人間を堕落させ地獄へ送ったり、汚す役割をしている邪悪な神も居る。そして、最後に、イツキという元神のせいで人殺しをするようになり、心が黒くなってしまった悪い神も、居る。
 良神(リョウシン)は、二方を同じ者として扱い、同じ読み方でジャシンと呼び、敵に回している。邪神は、悪神のことをたまに匿い、良神達とは対立をしている。
悪神は、ただただ、世界を壊すため、自分自身をも壊して、狂ってしまって居る。
 神の世の中では、良神を善としているが、決して善だとは限らない。良神は世界を変えようとしているものを悪と見なし、排除する。邪神は自分達で世界を暮らしやすくしようと、改造している。悪神は、世界を変えるため、もう一度作り直そうとしている。
 また、邪神や良神は自分達に誇りを持っているが、悪神の中には自分がこの存在に産まれたことを良く思って居ないような者もいる。その者たちは、親が悪神だった為に、自分ではもう戻れなくなってしまっているのだ。そうだとも知らずに良神達は撲滅を試みているようだが。

 神達は、自身が災厄で有ることを、忘れてしまった。そんな世の中で。そんな世の中で、僕らは何を希望と、神と呼ぶのだろう。
 __声は、何も語ってくれないのだから。自分達で、革命を成し遂げるほか無いのだろう。

 災厄は、刻一刻と迫るばかりで、その足音は、誰にも聞こえない。