ピロンッ

「あ、Limeや」

『俺と付き合って下さい。』

「あ、告白か、、、
て、あほちゃうん。喋ったこともないのに、
なにゆうてるんこの人。」

相手ははるとくんやった。

『え、嬉しいけど、
喋ったことないし。』

『これから好きになってくれたらいいから』

なにゆうてるんほんまに。
好きになってから
付き合うもんじゃないん?
その時はそう思ってた。

ピロンッ

またはるとくんから。

『俺ははるなのこと好きやから、
付き合って』

そうやって言われて、
真面目そうやし、いいかなって
遊び半分で付き合った。

何日か後、授業も終わって、
サッカーのマネージャーで
サッカー部が練習してる所まで行って、
軽く教えて貰って
はるとくんと駅まで帰ることになった。

はるとくんの友達に
ちゃかされながら。

でも、歩いてる間、
2人とも、

「、、、」

話すこともなく駅に着いた。

「あ、ほんなら、
気いつけて帰りや」

「ありがとう」

2人が会話したんはそれだけで、
しばらくそんな毎日が、続いた。

ある日、

「な〜、はるな〜、
はるとくんと遊ばへんの?」

「喋ることないし」

「え〜、そんなんカップルちゃうやん」

て、話になった。

でも、はるなは会いたいとも思わへんし、
好きって感情もない。

せやのに遊ぶ必要ないやんって思ってた。

その夜、はるとくんと
電話してて、

「電話ではよう喋ってくれんのに、
会ったらしゃべってくれへんよな、避けてるし」

「え、俺かて喋りたいけど
人見知りやねん。だから、はるなが喋って」

「えー、はるなも人見知り」

「てか、避けてないで?
マネージャーと付き合ってるんばれたら
あかんから!」

って、ごまかした。
ほんまは他に好きな人おったくせに。

「そうなん」

ってスルーしたけど、
なんか、悲しかった。

何週間か後に、
駅まで友達と帰ったら、
その時に呼び止められて、振られた。

泣きながら帰った。

あ、好きやったんやなって、
その時気付いたけど、もう遅かった。