「…行こうかな」
『分かった、メンバーに伝えとくよ。それで場所はねぇ~…』
一通りのことを伝え終わると、絵美は電話を切った。
ツーツーと言う音だけが、私の耳に淋しく残った。
「はーい!!乾杯」
「いえ~」
絵美の友達主催の合コンが、近くの焼肉屋で行われた。
男女3人ずつの、小さな合コンだった。
「絵美ちゃんは、彼氏いるの~?」
「いないよ」
「じゃあ、俺立候補する!!」
「ははっ…じゃあ、考えとく~」
目の前に楽しい光景が広がっていても、私自身は楽しめずにいた。
「知香ちゃん…だっけ?」
「………」
声を掛けられても、ただ無言でジュースを飲んでいた。
するとー…。