「あの…部長。」








「どうした?水元。」








「あの、なぜ私が里倉先生の担当なんでしょ








うか。」








「…実は、あの人。天才的な文学能力なんだ








が…女癖が悪くてな…でも、女の担当じゃな








いと、仕事をしないって言うもんで…申し訳








ないが、頑張ってくれないか?」








「…わかりました。」








仕方、ないのかな…








だってもう








昔のようには戻れないと








分かっているから。








そう思うと、涙が滲む。








昨日、襲われた時。








本当は上手く拒めなかった。








「水元…?」








「…島津さん。」








「おまっ!何で泣いてんだよ!」








「…」








「…俺で良ければ、話聞くけど。」








「…あ。」








話…








私、舞音くんの言うこと、








何も聞いてない。








何も知ろうとしてない。








怖がっちゃいけない。








だって私は、もう大人なんだから。








「ありがとうございます。島津さん。」








「え、あ、おう…」








私、舞音くんと向き合おう。








1番聞きたいことを聞こう。








前に








進まなくては。